今更だが、『葬送のフリーレン』を見た。
ネットに住んでいるような俺達にはもはや説明は不要であろう『葬送のフリーレン』
今更だが、アニメをつい先日見始めた。
結論から言うと10話で脱落してしまった。
作画は良いし世界観も好き
かつて世界を救った勇者たちの「その後」という設定はドラクエ好きの自分としてはかなり刺さる。
それにフリーレンやフェルンは可愛い。
でもダメだった。
そういうと紳士淑女の皆様は
「はあ!?10話!?もったいない!!そこからさらに面白くなるんだろうが!」
と霜降り肉をゴミ箱に入れる人を見るように驚き叫ぶだろう。
そう言う声があるのはわかっている。
いやなんなら多数派ですらあるだろう。
ただ俺の考えを述べさせて欲しい。
それらを読んでも納得できなかった時は改めて俺を糾弾してほしい。
ではなぜ俺には『葬送のフリーレン』が合わなかったのか。
今回はその理由を考えてみたい。
合わなかった理由
想像していた作風と実際の作風が違った
まずこれは完全に俺の勝手な期待であって作品に落ち度があるわけではない。
俺が想像していた『フリーレン』は
「かつて世界を救った勇者パーティにいたエルフが、再び世界の危機に立ち向かう」
みたいな作品だった。
要するに魔王を倒した勇者たちの「その後」を描いた第二の勇者物語のようなものを期待していた。
魔王が復活するのはお決まりだし、新たな魔が世界を支配するのもまた世の常だ。
ところが実際に見てみるとかなりCHILLな牧歌的なロードムービーだった。
もちろんこういう作品自体が嫌いなわけではない。
旅をしながら過去を振り返ったり、出会った人々との出来事を描いたりする話も好きだ。
戦闘シーンもちゃんとある。
ただいかんせん自分が想像していたものとの温度差が大きかった。
「もっと世界を救うために冒険する話だと思っていたのに思っていたよりずっとゆっくり進むな……」
と思いながら見ていたが
リュグナーが出てきた時は
「お!きたきたきたきた!ここから強敵ガンガン出てきて面白くなっていくのか!」
とテンションが上がったがあっさり終わり
「なんか戦闘は、おまけなんじゃないかこのアニメ」
という感覚がずっと残ってしまった。
その結果ストーリーそのものを焦れったく感じるようになった。

↑いまいち強さがわからないイケボ
戦闘にあまり緊張感を感じられなかった
10話というとアウラというめちゃつよメスガキ魔族を倒すあたりだ。
参考までにほかアニメでいうと
ナルトでいうとカカシの写輪眼お披露目
弱虫ペダルならウェルカムレースで坂道が今泉とデッドヒートしてるところ
という感じ
いわばこっからどうなんの?的な熱さがMAXだ
勿論フリーレンがじつは力を制御しているという展開はかなり熱かったのだが
俺が感じたのは
「まあ最終的にはフリーレンたちが勝つんだろうな」
だった。
もちろんフリーレンが強いことは分かる。
むしろそこは作品の魅力の一つなんだろう。
ただ俺としてはもう少し「こいつら本当に勝てるのか?」と思わせてほしかった。
簡単に言えば手に汗握る感じがあまりなかった。
これなら戦闘にこんなに尺を使わず
「ずっとヒンメルたちとの思い出を辿るのんびりしたロードムービー」
でいいんじゃないか?
とまで思ってしまった。
フェルンもシュタルクも普通に強い。
敵が出てきても、
「どうせ何とかするんでしょ」
という気持ちが先に来てしまう。
リュグナーもあれだけイキっていたのに普通にフェルンに殺されている。
せめてもっと善戦しようぜ……。
もちろん実際には戦術そのもの、フェルンの魔法を放つ速度、フリーレンの指導の仕方に魔族絶対殺すマンという方針があるという開示が見せ場なんだろうなとは思ったが。
ただ俺が求めていた「熱いバトル」とは少し違った。

↑Xでネタにされてるとこばかり見てたせいで俺に強さを理解してもらえない哀れなアウラさん
キャラクターが冷笑系
正確には「冷笑系」と表現していいのか少し迷う。
ただ俺が感じた印象としては、とにかくみんなテンションが低い。
フリーレンは長寿のエルフで人間とは生きる時間がまったく違う。
だから人間の営みを少し冷めた目で見てしまうのは理解できる。
むしろそんなフリーレンがヒンメルたちと旅をしたことで少しずつ「思い出」の大切さに気づいていくというテーマはよく分かる。
でも俺が見た範囲ではフェルンもシュタルクも敵も基本的にテンションが低い。
正確には「冷笑系」というより
何が起きても感情の起伏が小さい。
という感じなのかもしれない。
例えば敵から攻撃されても「いや、こんなの戦士なら普通」みたいな感じであまり痛がらない。
フェルンなんて身体を貫かれても、
「……」
みたいな感じだった気がする。
その傷ノーリアクションなのか…
いや、もうちょっとリアクションください。
もっと、
「ぐあああああ!!」
「フェルン!!」
「まだ終わってない!」
みたいな熱い戦いが見たいんだよな俺は。
たぶんここはかなり自分の好みが出ている。

↑肩貫かれて無表情なのはなんでだ
「この先どうなるんだ???」がなかった
結局これが一番大きかったのかもしれない。
上の3つを全部まとめると
「フリーレンたち強すぎない?」
「みんなテンション低くない?」
「ピンチになってもこのテンションなんだろうな」
となってしまった。
そして、
「この先どうなるんだ???」
という感情が湧いてこなかった。
ハラハラドキドキがない。
もちろん作品としては「そういうところを楽しむ作品ではない」ということなのだろう。
でも俺にとってはここが致命的だった。
「まあ別に見なくてもいいか」
となってしまった。
10話まで見た時点で、
「この先どうなるのか気になって仕方ない!」
ではなく、
「ほんとにやることなくて、見るものなくて、暇で死にそうになったら見るか」
くらいになっていた。
それならさすがに一旦脱落してもいいだろう。
もちろんこれは作品が悪いということではなく作品のウリをおれが誤解していたからに他ならないというのは断言する。
そんな俺でも気に入ったところがある
ここまで散々「合わなかった」と書いてきたが、もちろん全部がダメだったわけではない。
むしろ好きなキャラクターやエピソードはかなりある。
特に好きなのが、
勇者パーティだ。
ヒンメル、ハイター、アイゼン
この3人は俺は大好きである。
なんなら勇者パーティの話をメインに据えてくれていたら最後まで見ていたんじゃないかと思う。
ヒンメルが日の出を見ても「つまらない」と言うフリーレンに対して「君は絶対喜ぶよ」と言う場面。
勇者の剣を抜けなかったという設定もいい。
「勇者の剣を抜けなかったから勇者じゃない」ではなく「そんなことはどうでもいい。実際に世界を救ったんだからそれでいいじゃないか」と思わせてくれるヒンメルが好きだ。
ハイターはフリーレンの過去を聞いたときに、頭を撫でて褒めてあげたりフェルンを託すためにフリーレンに一杯食わせるところ。
天国はあった方が都合が良いといったシーン
こういう優しさがめちゃくちゃ好き。
アイゼンは不器用ながらもハンバーグを作って誕生日を祝ったり、フリーレンにたいして素直に恐怖を感じたことを告白するシーンなど
派手な展開じゃなくてもこういうキャラクター同士の関係性にはかなり惹かれる。
だからこそ「勇者パーティの冒険を最初から最後まで余すところなく見たい」と思わせられた。
俺が『フリーレン』という作品で一番見たかったのはもしかするとこっちだったのかもしれない

このパーティーのストーリーだけを見たい
終わりに
俺が脱落するのは早すぎたのかもしれない
タイトルにもあるが俺は『葬送のフリーレン』を10話までしか見ていない。
もしかしたらこの先に俺が今まで挙げた不満を全部ひっくり返すほどの面白さが待っているのかもしれない。
「いやお前はまだ本当のフリーレンを知らない」という人もいるだろう。
もし本当に
「ここから先はお前みたいな人間でも絶対ハマるぞ」という展開があるのなら、ぜひ教えてほしい。
そのときはもう一度見てみようと思う。
『葬送のフリーレン』は決して悪い作品ではない。
むしろ作画もいいし世界観も好きだしキャラクターも魅力的だ。
それでも俺には合わなかった。
たぶん俺がアニメに求めているのは、
「熱狂」
そして「安心して見られる旅」より「こいつら本当に大丈夫か?」と思わせてくれる冒険。
なのだと思う。
『葬送のフリーレン』が悪いのではない。
たぶん俺が、フリーレンに求めていたものが違ったのだ。


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